“ストーリーを伝えたい“ 伝統都市京都 若き提灯職人


提灯職人 小嶋俊

しっかりした物を製造してくれる、注文した以上の仕事をしてくれる、というイメージが広がれば、嫌でも依頼は入って来ます。そして次の世代が技術を磨けば、発揮できる場所が残せます。そういった環境にしていかなければ、下請けで安い仕事ばかりでは厳しいですね。 ーそのために、取り組もうと思っていることはありますか。 現在は、竹割から絵付けまで全てを行える状態です。ならば、この場所なのか、違う場所なのかは分からないですが小売りもしないといけません。今は、そういったことに取り組んでいきたいです。

多くの方に支えられている

ー初めに、小菱屋忠兵衛を立ち上げた経緯を聞かせて下さい。

はい。僕らは兄弟でやっていますが、僕も弟も18歳から工房で仕事をしています。一緒に仕事をしているのは、僕らを含めて8人ですね。

今までは、下請け業を仕事として行っていました。(製造し、提灯屋に卸すことが主な仕事)そういった仕事を行ってきたのですが、やはり需要も落ちて来ていますし、このままでは厳しいのではないかと思い、現在の小菱屋忠兵衛をスタートさせました。

ー小菱屋忠兵衛をスタートさせ、感じたことはありますか。

そうですね。初めは良くしてくれている人たちが、いろんな所に声をかけて下さったんですよね。そういった人のつながりで注文が来ています。本当に多くの方に支えられています。

また、体験に来られたお客さんが写真をインスタグラムに載せて下さり、小菱屋忠兵衛の名前が広がるということが起こっています。

しっかりした物を製造してくれる、注文した以上の仕事をしてくれる、というイメージが広がれば、嫌でも依頼は入って来ます。そして次の世代が技術を磨けば、発揮できる場所が残せます。そういった環境にしていかなければ、下請けで安い仕事ばかりでは厳しいですね。 ーそのために、取り組もうと思っていることはありますか。 現在は、竹割から絵付けまで全てを行える状態です。ならば、この場所なのか、違う場所なのかは分からないですが小売りもしないといけません。今は、そういったことに取り組んでいきたいです。

提灯をちゃんと見てもらいたい

ーなぜ灯りブランドにしようと思ったのでしょうか。

ブランド化の理由ですね。1つは、提灯というものが意外と知られてないし、ちゃんと見られてなかったからです。ちゃんと見てもらえる人を作りたいという話をしています。

例えば、焼き物であれば産地というものがあります。それが、しっかり定着し価値になっています。ですが、提灯は単純に吊ってあるだけなので、誰も見ずに終わってしまう。

小菱屋忠兵衛を灯りブランドにすることで、提灯をちゃんと見てもらいたいです。「小菱屋忠兵衛の灯りの部屋に泊まった」と言ってもらえたらいいですね。

ーそのためには、何が必要でしょうか。

やはり、竹から割っている事などのことえを伝えていくことが大切だと思います。

僕ら職人の当たり前が、当たり前ではありません。その僕らの当たり前が、特別感なのだと思います。そういったことを伝えていかないとしんどいですし、物を作れるだけでは売れません。

しっかりした物を製造してくれる、注文した以上の仕事をしてくれる、というイメージが広がれば、嫌でも依頼は入って来ます。そして次の世代が技術を磨けば、発揮できる場所が残せます。そういった環境にしていかなければ、下請けで安い仕事ばかりでは厳しいですね。 ーそのために、取り組もうと思っていることはありますか。 現在は、竹割から絵付けまで全てを行える状態です。ならば、この場所なのか、違う場所なのかは分からないですが小売りもしないといけません。今は、そういったことに取り組んでいきたいです。

ストーリーを伝えることが重要

ーその特別感とは、製法のことですか。

製法や、ストーリーだと思います。本当、製法からストーリー。竹を割るところから始まっているということです。少し良い物を買いたいタイミングってありますよね。

ーありますね。正月などですね。

そういった時に物のストーリーを伝えると、凄く喜ばれます。「ここからやっています」とか、「あなたの為に特別にします」とか。そういったことを、伝えていくことが重要だと思います。

ー確かに、特別感を感じて嬉しくなりますね。買いたくなります。

そうですよね。人によって引っかかるところが違うのですが、他にもうちの歴史や、こんな人が製造しているとか。

ストーリーを伝えることで特別感を感じるのだと思います。そのストーリーや特別感に共感して買って頂いたり、また来て頂ける。やはり、ストーリーを伝えることが重要だと思います。

ーその人の心にも残ると思います。他の誰かにやってあげよと思えるかもしれません。

そんなこともあると思います。「体験が楽しかったと聞いたので、来ました。」というお客さんもいます。体験したお客さんがどう伝えたかは分からないですが、それもストーリーです。

はっきりと何かは分かりませんが、体験して知ったストーリーを伝えてくれているということです。そういった、いいなと思ってもらった感情の部分が連鎖していくのだと思います。

しっかりした物を製造してくれる、注文した以上の仕事をしてくれる、というイメージが広がれば、嫌でも依頼は入って来ます。そして次の世代が技術を磨けば、発揮できる場所が残せます。そういった環境にしていかなければ、下請けで安い仕事ばかりでは厳しいですね。 ーそのために、取り組もうと思っていることはありますか。 現在は、竹割から絵付けまで全てを行える状態です。ならば、この場所なのか、違う場所なのかは分からないですが小売りもしないといけません。今は、そういったことに取り組んでいきたいです。

次の世代にバトンタッチできる状況を残す

ーでは、今後の目標を聞かせて下さい。

提灯っていいよなということは、徐々に広がって来ています。最終的な目標は、次の世代にバトンタッチできる状況を残すことです。

3年程のスパンだけを見て売り上げを上げたいのであれば、安い物を仕入れて少し上乗せして売る。みたいなことをやれば、上がるかもしれません。ですが、それでは次の世代が大変になります。なので、小嶋商店や、小菱屋忠兵衛のイメージを残していかなければいけないと思っています。

提灯っていいよなということは、徐々に広がって来ています。最終的な目標は、次の世代にバトンタッチできる状況を残すことです。3年程のスパンだけを見て売り上げを上げたいのであれば、安い物を仕入れて少し上乗せして売る。みたいなことをやれば、上がるかもしれません。</p>
<p>ですが、それでは次の世代が大変になります。なので、小嶋商店や、小菱屋忠兵衛のイメージを残していかなければいけないと思っています。” width=”2544″ height=”1696″ /></p>
<p><strong>ーではその為に、今後取り組んでいきたい事を教えてください。</strong></p>
<p>しっかりした物を製造してくれる、注文した以上の仕事をしてくれる、というイメージが広がれば、嫌でも依頼は入って来ます。</p>
<p>そして次の世代が技術を磨けば、発揮できる場所が残せます。そういった環境にしていかなければ、下請けで安い仕事ばかりでは厳しいですね。</p>
<p>現在は、竹割から絵付けまで全てを行える状態です。ならば、この場所なのか、違う場所なのかは分からないですが小売りもしないといけません。今後は、そういったことに取り組んでいきたいです。<br />
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職人紹介

小嶋俊

京都市今熊野で提灯の製造などを行う、小嶋商店の9代目小嶋俊 。「京の地張り式」という技法で提灯を製造している。

提灯を製造をする傍ら、灯りブランド「小菱屋忠兵衛」でも活躍している。

工房説明

小嶋商店

京都の伝統的な製法で作られた、「京・地張り提灯」。小嶋商店は、数少ない「京・地張り提灯」専門の提灯屋です。

通常の提灯よりも、骨太で厚い和紙を貼れるから丈夫。無骨で堂々とした雰囲気です。

非常に、時間と手間ひまがかかるため、大量生産は出来ませんが骨の一本一本から素材の選定まで職人が隅々に気配りをして手で作る提灯を、多くの方々に使って頂き、かわいがって頂けると幸いです。

小菱屋忠兵衛

現代では数少ない伝統的な「京提灯」の担い手であり、 「京提灯」の技術をベースに新たなプロダクト、空間の創造を行っています。

提灯の骨格である竹の骨作りから紙貼りまでの全ての工程を全て手作りで行うことで、 従来の提灯よりも丈夫で素材感のある提灯作りを可能にしています。

京提灯の新たな可能性を模索し、伝統を次世代に伝えて行くことが小菱屋忠兵衞の使命です。

工房情報

小嶋商店・小菱屋忠兵衛

〒605-0971 京都市今熊野椥ノ森町11-24
TEL.075-561-3546
FAX.075-541-9448
小嶋商店 webサイト

小菱屋忠兵衛 webサイト

Credit:紹介

編集・構成:Writer 西野愛菜
撮影・写真:Photographer Akitsu Okd 岡田

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