常滑散歩


常滑を散歩がてらフラフラと

 
この土地の空気も雰囲気も、ちょっぴり土っぽい。

京都から電車にゆられ、3時間。
3回ほどの乗り継ぎをし、気持ちがたかぶる中降りた駅は「常滑駅」

そう、場所は六古窯で有名な愛知県常滑市。

この土地の空気も雰囲気も、ちょっぴり土っぽい。

歩いていてもジャリジャリ音が鳴る。
でも、砂浜ではないから不思議な感覚におちいってしまう。

歩きながら下を見ると、陶器のカケラが地面に埋まっていて。
これも面白い、そんな風に思う。

少しずつ歩いていくと、大きな工場がポツリ、ポツリと。 中をのぞいてみると、機械を動かしている人の姿が。

少しずつ歩いていくと、大きな工場がポツリ、ポツリと。
中をのぞいてみると、機械を動かしている人の姿が。

うん?手作りではなく機械で作っているのかな??、
と思ってしまうほど多くの機械がそこにはあって。

同時に大きな機械音も聞こえてくる。
泥を混ぜているような音。押し出しているような音。

工場の外には、大量の使い古された石膏型の数々。

工場の外には、大量の使い古された石膏型の数々。

合わせてみるとどれも精密な物ばかりで、技術の高さが垣間見れる。
石膏型は、手仕事なのかな?

案内ルートがあるのだけれど、そんなの無視で。
あっ、信号の前にはこんなかわいい足跡が。

あっ、信号の前にはこんなかわいい足跡が。

そのまま、適当に気の向くまま足を進めていくと。
ギャラリーがあって。常滑生まれの若い方が戻ってこられて、数年前から陶芸をやってるのだそう。

轆轤(ろくろ)で引いたんだろうなと思われる、手作り感あふれる器やお皿、急須の数々。
やっぱりいいな、手仕事。

ギャラリーを出て坂を登っていくと、目の前には土管が。

ギャラリーを出て坂を登っていくと、目の前には土管が。
壁に土管が埋まってる、何とも不思議な光景。

一見、生活と密着しているようにしか見えない。
民家の壁面が土管だったり、庭に壺やかわいい置物が置いてあったり。

一見、生活と密着しているようにしか見えない。

民家の門の前には、シーサーが。
工房の前には、なにやらかわいいネコが昼寝をしているかと思えば、よじ登っているネコもいる。

アートイベントも盛んに行われているらしい。

民家の門の前には、シーサーが。

工房の前には、なにやらかわいいネコが昼寝をしているかと思えば、よじ登っているネコもいる。

さらに足を進めていくと、あの有名な「土管坂」が姿を現す。
おっ、と思わず息をのむほどおびただしい数の土管と壺。

話を聞いてみると、実は土管坂の土管は不良品なのだそう。
昔はヒビやキズがあるかどうかを水に沈めて確認していたみたいで。

水に沈んだものは不良品とみなされる。
そうみなされたものが、人々の知恵のもと土止めや滑り止めのために使われるようになったのだそう。

さらに足を進めていくと、あの有名な「土管坂」が姿を現す。 おっ、と思わず息をのむほどおびただしい数の土管と壺。

常滑焼の特徴は大きな物を作るのに適していた、土。
手び練りで成型をしていく際に土を棒状にして、積み重ねていく。

小さい物であれば崩れないが、大きいものになると上の土の重さでどうしても下が崩れていまう。
常滑の土は、丈夫でどれだけ積み重ねても下が崩れなかったそう。

だから、大きい甕や土管が多く生産されていた。

だから、大きい甕や土管が多く生産されていた。

さらには、登り窯まで見えてきた。今は、電気窯で焼くのが主流だけど。
元々、登り窯から薪窯になり石炭窯、石油窯、電気窯になったのだそうだ。

この登り窯も周りには、土管が置いてあり。
裏には煙突があった。

さらには、登り窯まで見えてきた。今は、電気窯で焼くのが主流だけど。

中に入ると、それぞれの部屋があって。
それにしても蚊が多い。

近くには、他の煙突も。
レンガで作られていたり形が違っていたりして、様々な煙突が見れる。

これも手仕事で人々が作っていったのかと思うと、驚く。

近くには、他の煙突も。 レンガで作られていたり形が違っていたりして、様々な煙突が見れる。

そして、少しずつ大通りの方面に出るとやっぱり最後はネコがお見送り。
「とこにゃん」と呼ばれるマスコットがいて。

その、とこにゃんの大きな像がお見送りをしてくれる。
まさかと思うような場所にいた。

そして、少しずつ大通りの方面に出るとやっぱり最後はネコがお見送り。 「とこにゃん」と呼ばれるマスコットがいて。

そろそろ常滑散歩も終盤。最後は、海だ。
実は沿岸に面していて、多くの船が出ていた。

だからこそ、大量に常滑焼を生産し輸出することができた。
国内を含め、海外にも。

販売の面でも生産の面でも、適していた土地なのだ。だからこそ、六古窯の中でも最大規模と言われている。

だからこそ、大量に常滑焼を生産し輸出することができた。 国内を含め、海外にも。

海を見に行った時は、ちょうど夕暮れ時で。

沈みゆく太陽と海と。そこを通る電車と。
海には漁船が。

なんとも言えない、光景が目の前に広がっていた。

沈みゆく太陽と海と。そこを通る電車と。 海には漁船が。

writer:西野愛菜
photographer:西野愛菜


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